専門医院と一般歯科の違いは?
矯正治療を行っている歯科医院には、矯正を専門とする矯正歯科と一般歯科医院があります。この2つの医院には、どのような違いがあるのでしょうか?それぞれの違いと、メリット・デメリットについて解説します。
矯正の専門医院と、
一般歯科の違いとは?
専門医院とは、数ある歯科診療のなかで矯正治療を専門的に取り扱っている医院のこと。一般歯科とは、むし歯・歯周病・インプラント・入れ歯といった歯科診療全般を取り扱う歯科医院となります。
この2つの大きな違いとして挙げられるのは、専門医院は「矯正治療のみを行っている」こと。ほとんどの場合、抜歯やむし歯などの治療は手がけていません。一般歯科でも矯正治療を行えますが、治療法の種類や経験に乏しい場合があります。
一般歯科で矯正治療を受ける
メリット・デメリット
一般歯科で矯正治療を受ける場合、矯正を含めた包括的な治療が期待できます。矯正治療に伴う抜歯はもちろん、むし歯・歯周病の治療についてもひとつのクリニックで進めることが可能です。
ただし、外部から矯正歯科医を招いて治療を行っている場合、装置がはずれた・痛みがあるといったトラブルに即対応できないケースがあります。また、治療を受けられる日時も限定されていることがあり、予約が取りにくくなることもあるようです。
専門医院で矯正治療を受ける
メリット・デメリット
専門医院では矯正をメインで取り扱っている医師が常駐しているため、急なトラブルでもスムーズな対応が期待できます。また、毎日のように矯正治療を手がけているため実績・経験が豊富であり、難しい症例にも対応できる可能性があります。精密検査に必要なセファロレントゲンや3DCTといった、設備が充実しているのもメリットです。
ただし、専門医院では基本的に矯正治療しか行っていないため、抜歯・むし歯・歯周病治療等が必要な場合は他院で治療を受ける必要があります。矯正治療中に、歯や歯周組織に問題が起きた場合も同様です。
自分の性格やライフスタイルに
合わせて選ぶことが大事
矯正治療にかかる期間は、平均1.5~4年と長め。専門医院・一般歯科それぞれのメリット・デメリットを踏まえつつ、平日忙しい場合は「土日も診療しているか」、仕事や学校帰りに立ち寄りたい場合は「駅からのアクセスが良いか」「遅くまで診療しているか」など、自分の性格やライフスタイル、目的に合わせて歯科医院を選ぶようにしましょう。
調査・文/坂野香織さん(歯科衛生士 有資格者)