矯正費用を安く抑えるには?
矯正歯科で行う歯列矯正は基本的に健康保険の適用外となり、すべて自費診療となります。一般的な治療に比べると費用も高額になりがちですが、「できる限り費用の負担を抑えたい」といった場合、どのような手段があるのでしょうか。以下にまとめてみました。
安価な矯正装置を選ぶ
歯列矯正に使用する装置には、さまざまな種類があります。一般的に用いられるのは、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着する表側矯正。この表側矯正にも、目立ちにくい透明のブラケット・白色のワイヤーを使う方法がありますが、安価なのは昔ながらの金属製のブラケットとワイヤーを使用する「メタルブラケット矯正」です。
他の治療法に比べると装置が銀色で目立ちやすくなりますが、耐久性が高く、歯を動かす力も強いのが特徴。リーズナブルでありながらどのよう症例にも対応でき、短期間で治療が完了するケースも少なくありません。
部分矯正を検討してみる
気になる歯並びだけを限定的に治療する、部分矯正という方法もあります。すべての歯並びを整える全体矯正に比べると費用も安く、治療期間も比較的短くて済むのが特徴です。ただし、部分矯正が適用されるのは軽度な歯のガタつき・すきっ歯などの症状のみ。治療可能な範囲が限定されるため、まずは歯科医院で部分矯正が可能かどうかを診断してもらう必要があります。
費用だけで矯正方法を
選ばないことが大事
金属製のメタルブラケットが安価な矯正方法ですが、銀色の装置はかなり目立ちます。症状にもよりますが、矯正治療には1.5~4年ほどの期間が必要。費用だけで選んでしまうと、途中で後悔する恐れがあります。
しかもブラケット装置は歯の表面に接着剤で固定してしまうため、途中で「透明のものに変えたい」となると、余分な費用と時間がかかり、トータルで高くつく可能性もあるのです。
初診相談で自分の症状に該当する
金額を確認しよう
矯正治療の費用については、まず歯科医院で初診相談を受け、自分の症状ではどのような装置を使用できるのか、どれくらいの費用・期間がかかるのかについて聞いてみると良いでしょう。単に費用のみで決めず、さまざまな選択肢の中から自分に合った治療法を選ぶことが、満足度の高い治療につながると考えられます。
調査・文/坂野香織さん(歯科衛生士 有資格者)